タイのバンコクは、
インドのニューデリーと比べて、
すごく暮らしやすい。
が、やはり外国である。
ということを、家族で帯同している
旦那さんには、よく分かっていて欲しい
なぁ、と最近よく思う。
先日もこんな話を聞いた。
友だちのママが、バンコク日本人小学校に
面談のために出かけた。
行きはタクシーでスムーズに行けたが、
問題は帰り道。
日本人学校はそもそもタクシーが
あまり通らない道に面している。
その上、夕方はタクシーの
乗車拒否がすごく多い。
日本人が住んでる地域は大概
夕方ものすごい渋滞で、タクシーは
そんなとこ、行きたくないのである。
彼女は学校から乗ったタクシーを、
大通りでいきなり降ろされてしまった。
「家に帰る時間だから、ここで降りて」
と言われたのだ。
大通りでタクシーを拾おうとしたが、
6回断られた。
その時野犬がウロウロしていて、
下の幼稚園の娘が一緒にいたので怖かった。
バンコクでは、野犬に噛まれると、
狂犬病感染の恐れがあるので、
一刻も早く病院に行かないといけない。
ちなみに、もし狂犬病を発症した場合、
致死率は100パーセントである。
最後に彼女は、娘を抱っこしながら
会社にいる旦那さんに電話をかけ、
助けを求めた。
結局、旦那さんが車で駆けつけてくれ、
ことなきを得たのです。
本当に良かった。
もし日本であれば、
「学校に面談に行く」のは、
とても簡単なことですよね。
歩いて行ける距離に学校がある。
なんなら自転車や、
車で運転して行くこともできる。
タクシーに乗ったとしても、
運転手の都合で降ろされることは
まずない。
外国で暮らすということは、
保護網が手薄いということである。
選択肢が少なく、ひとつ消えたら、
次の選択肢はない。
「面談に行く」という簡単なはずの
出だしで、いきなり
命の危険にさらされる。
その怖さを、
会社に勤めている旦那さんは、
あまり分かってくれないことが
多いんじゃないかな?と感じる。
なぜなら、
旦那さんは、会社に行っては帰る
という繰り返しの生活が続くので、
日本と生活のリズムややることの内容は
あまり変わらない。
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なんなら、日本でいっしょに働いていた
同僚も出張で会えたりする。
帯同で来た家族は、
学校から、生活圏から、
友達から、
すべて総入れ替え。
風習も文化も言語も全くわからない、
頼る肉親もいない場所で、
前と変わらない子育てをすることになる。
その温度差そのものに、
どれほどの駐在夫が
気がつけているだろうか。
特に、バンコクという、
第2の日本!みたいな場所だと、
夫はますます
誤解する可能性が大きくなる。
メイドさんもいて、日本より気楽だよね。
働かなくてよくて楽なんじゃない?
命の危険なんて、大げさだよ。
そういう風に考えている旦那さんに
言いたい。
海外では、私たちは日本にいる時よりも
守られていない。
もし事故に遭ったら、法はどこまで
外国人である私たちを
守ってくれるのか?
なにかを盗られて、どこにどう訴えれば
権利を守ってもらえるのか?
それだけではない。
もし万が一、日本の政治家が
公の場面で、例えばタイの国王に対して
侮辱的な発言をしたら?
ワールドカップで、タイと日本の
チームが戦って、日本がアンフェアな
プレーの後に勝利したとしたら?
タイの法律が突然改正されて、
外国人は外を歩くなと決まったら?
そういうことが、未来に絶対ないと
誰が言い切れるのだろうか。
そういう、
自分の力ではどうしようもない
出来事によって、
生活が一変する可能性が高い。
それが海外に住むということなのだ。
帯同の目的は、家族が一緒に暮らすこと。
私たちはそれだけの目的のために
ここにいるのだということを、
その意味の深さを、
旦那さんたちにはもう一度
考えて欲しいと思う。
私たちも、ここに一緒にいられる
ことに、感謝を忘れないから。
バンコクは朝焼けが綺麗ですね。
今週も無事終わりました。
皆さんよい週末を!
今日もクリックお願いします♡
コメント
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すごくよくわかります。
海外にいたら私達日本人は外国人。よそものなんですよね。
震災にあっても、有事が発生しても、自国民救済とは違うのです。
言葉の問題で、大事な情報をもらえないこともあるし、豊かに暮らしているようで、何気なく防犯意識は刷り込まれていきますよね。
私も日本に帰国して20年近く、最近の日本の物騒な事件を見て、海外では当たり前の防犯を何故日本ではできないのか、と思うことあります。
子供の登下校を子供だけ、とか、家の窓にアイアンがついていないこととか。
家を建てる時にアイアンつけたい、ってハウスメーカーにいったら、鼻で笑われましたよ。
それでも!と粘って譲れないところだけはつけましたけど、やっぱりつけてよかった。でも外観で粘り負けたところは、後悔してます。
楽しいブログの裏側にはきちんとした防犯意識があることを念頭に、これからも記事を楽しみにしています。
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家族が一緒にいること!駐在に帯同する理由ってまさしくそれですよねー
私は元々インド好きですが、グルガオンのあまりの空気の悪さから単身赴任を望んだりもしました、、、が、家族が一緒にいるためにインド行きを決めました。
タクシー乗車拒否!バンコク駐在でもやはり苦労はありますよねー野犬で私も最近恐い思いしたのでその時の恐さわかります:'(
ほっこりさんのこのブログ、全世界の駐在夫に読んでもらいたいなー!バンコクで専業主婦とか楽でいいだろって思ってる夫、絶対0じゃないー!
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ほっこりマダムさん良くわかります
私は安全な日本に住んでいるけど
旅行とは違うけど
やはり海外は安全じゃない!
まして子供を連れての海外生活神経すり減らして防犯に努めないといけない、半端なく大変
長男は4月に結婚したけれどタイへは単身赴任です
お嫁さんに仕事があったのもあるのですが
やはり言葉も分からず
安全面も考えて新婚の嫁を残していきました
安全そうに見えるタイでも海外暮らしは大変ですよね
野犬いるからコンビニ行くのすごーく怖いです!
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旅行でバンコクへ行った時、渋滞にハマり途中でタクシーから降ろされました!
ココどこー?と聞きたいのに運転手さんは英語が分からず、あの時は本当に焦りました。
旅行者でこんななんだから、住むとなるともっとトラブルがあるんだろうな…と思っていましたが、もっともっと大変な事と隣り合わせで生活されているんですね…。
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拝読しました。不安をズバリです。
保護網の手薄さ、選択肢の少なさ、ひとつ消えてその次の選択肢の見つけ方も分からない。仰る通りで頷きが止まりません。赤べこ並です。
いつなんどき外人だからと銀行口座もどんな理由で凍結されるかも分からないから口座にはあまり入れないように気をつけてたりします(笑
1人での外出には不安が常に心にあるので、家のみが安心のゆりかごです。
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その方、お嬢さんを抱っこして、さぞ不安だったと思います・・・
「働く場所が海外なだけ」そんな事を言う役員が本社にいて
とても腹が立つ思いをした事があります。
アパート目前のホテルで、入居していたビルで、通行中の
路上でテロや暴動を目にし、ここに家族がいたら・・・
なんて怖い思いをしました。
家族にとって、普段の生活の中に日本とは違う特別な
リスクがある事を、会社にもきちんと認識して欲しいと、
また我々男性陣もきちんと認識すべきと、痛切に感じました。
貴重なお話、ありがとうございました。
またお邪魔させてください。
どうぞ良い週末を♪
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素晴らしい。記事です。ありがとうございますm(__)m
あっ、はじめまして。タイより住みやすい現在、シンガポール駐在です。
記事を読んで本当にそう!!旦那達よ読めー!!と思いました。
本当に素晴らしい記事をありがとうございましたm(__)m
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素晴らしい記事、ありがとうございます‼︎
読みながら、何度頷いたことか。
我が家も上海に帯同で生活しています。
地域的に住みやすい部類に入るのかな、と思ってますが、やっぱりここは外国。大人も子どももいろんな制約の中で生活しています。
私は、海外に送り出す会社側の理解がもっとあってもいいんじゃないかなぁと思って生活しています。
その思いは旦那さん達は「仕事上で」感じてる事が多いみたいですが、帯同した家族は「日々の生活で」感じてるんですよね。
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インドの時から、ブログ楽しみに見てました!
あまりにも感動して、夫に読んで聞かせてしまいました。
夫も、その通りだね~と行っていました。
これからも、ブログ楽しみにしています♡
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>bellmamaさん
そうですね。
インドにいても、インドのニュースは日本のネットニュースの国際、ってとこから引っ張ってきたりして、なんかあまりよく分からないことが多かったです。
インドの新聞を英語でちゃんと読んでいる人から聞いたりして、情報を得たり。
日本だと、海外ほど防犯しなくてもいい、という意識はやはりありますよね。
登下校歩いて子どもたちだけでできる国、こんなに全国的には、なかなかないんじゃないでしょうか。
とはいえ、どんどん物騒になるし、少子化だしで、未来にはスクールバスが運行するようになるのかもなぁ、なんて思ったりします。
窓にアイアン、うちはついてないですが、
スリット窓しかつけませんでした。
外観と防犯の両立は、なかなか難しいですよねー!!
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>あしょーかさん
もちろんバンコクの方がインドより暮らしやすいのですけど、そもそも狂犬病の心配をしなくていい国の方が、世界的に少ないんですよね。そして今でもインドでも、たくさんの方が亡くなってますよね…
夫と妻の温度差、駐在でなくともあるんだろうなと思います。でも日本だと、私の場合は、見て見ぬ振りをしていても生活できちゃってました。
駐在だからこそ、そこに注目して、より強い結束をしたいものですよね!
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>モリゾさん
一緒についていくかどうか、というのは
本当にケースバイケースですよね…
私は3人がまだ小さかったのと(高校とかだと考えたと思います)、
ワンオペ育児を何年もする自信がなかった、
子どもが父親と一緒に居たいと望んだ、
などの理由で共に行きましたが、
会社が帯同を許してくれなかったら、辛かっただろうなあと思います。
タイはとても安全そうに見えますが、
常に用心はしないといけないなー、と思います。
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>花緒さん
私もまだバンコクに住んでなくて、旅行のとき、同じような体験をしました。英語が通じない、つまりコミュニケーションを取れない!という時は焦りますよね。
渋滞がひどいからBTSにのれ、と友達は降ろされてました。
親切なんだろうけど、タクシーの運ちゃんがそれを言うのね…とちょっと笑ってしまいました。みんな本当に渋滞が嫌いなんですよね。当たり前か。
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>もちるさん
赤べこ並み(笑)
そんなに賛同頂けて嬉しいです!
書きながら、偉そうやな私!こんな事書いてもいいのかな?っていつも思っているので(なんせチキンなんで)、そうだねと言ってもらえるとホッとします。
タイは口座大丈夫そうだと勝手に思ってるけど、インドの銀行マジパネエので(失礼)、どんなに利息が良くても住んでないのに預ける気にならないです。インクレディブルだから!!
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>sayangさん
暴動やテロ、政治に対する温度が世界的に低い国で育った私たちは、そのエネルギーを理解するところからもう困難ですよね。
災害は多いけど、人災はあまりない国だから…
心構えも対処も手薄いですよね。
そういう発言をする役員さんは、体験と想像力が少し不足されていると思うので、そんな方にこそインド駐在を経験していただきたいです。
絶対その方のためになると思います。太鼓判です!(笑)
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>碓氷さん
ええっ、シンガポールはタイよりもより暮らしやすいんですか?!(と、そこに食いつく)
シンガポールもタイもインドから行くとほぼ同じ国に感じたもので…
いや、ちょっとシンガポールの方が物価高くてうなぎが買えなかった記憶が…
世の旦那様も読んでほしいなと思いつつ書いてみたので、ぜひ♡
でも妻が読んでみてっていうものを、旦那さんって読まないデスヨネー?!
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>yannaiさん
上海からバンコクにスライドして来たお友達が私の周りに2人もいます。(友だち少ないのに!)←
アジアってことで、仕事的にも近いんでしょうね。日本では文化もよく知られていて、距離も近い外国だけど、やはり行ってみて初めて驚くことは山ほどあるでしょうね。
私的には、会社はもう全く別の規模と次元で動いているものなので、ある程度の不具合は仕方ないかなーと思うのですが、旦那さんにはある程度の共通理解が必要なんだろうなと思います。お互い頑張りましょうね!!
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>myanpoさん
初コメントありがとうございます!
そしてインド時代から読んでくださり、嬉しいです♡
妻が音読するブログを聞いてくれて、その通りだねーと言ってくれる旦那さん、なんて、なんて優しいんでしょうか!!
そんな2人が可愛すぎます!
これからもよろしくお願いします♡
これからも
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こんにちは。
普通タイ赴任の場合…。
日系の企業は、運転手が付くのが常識的。
しかも旦那さんが運転して迎えに来た?
これも通常、会社はタイで社員の運転を禁止している場合が殆どです。勤務時間内に旦那さんが運転して迎えに来てくれるなど、会社の大小はあるかもですが、普通タイの日系企業では聞いた事がありません。外資系も同じだと。
この話の方の事は、何も知りませんが…。
少し違和感がありました。
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夫は仕事をがんばっているのだから
いってはいけない
考えてはいけない。
と思っていました。
嬉しいです。
ありがとうございましたございました。
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>ジェイさん
ええと、旦那さんには運転手つきの車がだいたい付きますが、奥さんにはいわゆる「ファミリーカー」が付くことは少ないみたいです。
旦那さんの車を日中使う、ということが出来る人もいれば、出来ない会社もある。
ファミリーカーを共有する場合もあり、自由には使えない人が多いのが現状だと思います。
この時、この旦那さんは運転せず、ドライバーさんが運転する会社の車で駆けつけたのです。書き方が分かりにくかったですね。すみません。時間はもう5時すぎてたので、なんとか来れたんじゃないかな?その辺はよく分かりませんが。
でも、先日、旦那様も奥様も運転している駐在の方とお会いしましたよ。
駐在の在り方も、色々変化しているんですね。
違和感みたいなの、なかなか言いづらいですよね。教えてくださってありがとうございます。
ブログ拝見してますよ!
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>Yocoさん
なんて優しい奥さんなんでしょうか!!
そうですよね…旦那さんだって、慣れない場所で頑張ってるんですよね。
そういう思いやり、本当に大切だと思います!
でも、私のこれは個人的な考えですが、
心の中は自由…!(笑)
そして、思ったことはネガティブなことであったとしても、自分がたしかに感じていること。
言う、言わない場所ともかく、自分の気持ちは自分で認めてあげた方が、あとあと楽だと思います。
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mintgreen0117さん、おはようございます。
ブログには、書いてませんが…。私も若い頃、駐在してました。旦那さんと仲良く協力して下さいね。男社会も大変です。笑 あと駐在妻同士、仲良くして下さい。駐在の旦那さん達は、いつもその話題です。(^◇^;) 私が居た時、いがみ合いや会社の格や役職で上下関係を作ろうとする奥さん連中も多かったです。mintgreen0117さんみたいな方がリーダーになって、奥様同士仲良くして欲しいですね。旦那さん連中も安心すると思います。
ブログ頑張ってください。応援しています。
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>ジェイさん
返信遅くなりました。
そうなんですね、前に駐在のご経験があるんですね!
私も、バンコクはなんか駐在妻の世界が怖いんじゃないかとビクビクしながら来タイしましたが、すごーく平和です。
多分、昔に比べ庶民が増えたからじゃないかなあ?横並び的な?
(個人の憶測です。ハイソな人たちに対する偏見です。(笑))
男社会も大変だということ、忘れないようにひますね!